こうご司法書士事務所ブログ 2015年09月
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こうご司法書士事務所ブログ

調布市西つつじヶ丘(東京都多摩地域)の「こうご司法書士事務所」のブログです。調布市、三鷹市、武蔵野市、府中市、狛江市等の多摩地区を中心に、相続、相続登記、不動産登記、商業登記、成年後見、過払い金返還請求等の業務を行っています。

過払い金返還請求の流れ

 過払い金返還請求の流れを簡単にまとめてみます。

 まず、取引履歴を請求します。
 この取引履歴の取寄せが、過払い金返還請求に限らず、全ての債務整理のスタートになります。
 なお、過払い金返還請求を司法書士や弁護士に依頼した場合、取引履歴の請求と同時に、受任通知(介入通知)を発送します。

 発送と書きましたが、通知をFAXで送る場合もあるかと思います。
 こうご事務所では、受任通知+取引履歴の請求は郵送にて行っています(時効ギリギリのような特殊な場合には、FAXで通知を送付のうえ、改めて文書で通知を送っています)。

 受任通知から数週間から数か月で、取引履歴が送られてきます。

 送られてくるまでの期間は業者によって千差万別です。
 2週間足らずで送られてくるところから、数か月を要するところまであります。
 あまりに遅い場合、電話や郵便で再度の開示請求を行います。
 
 また、郵送で送られてくる業者とFAXで送られてくる業者があります。

 なお、貸金業者には、取引の履歴を開示する義務があります。
 司法書士や弁護士に対してだけでなく、借主に対しても開示義務はあります。


 取引履歴が送られてきたら、利息制限法の法定利息に引き直して、再計算を行います。
 この計算は、ご自身で無料ソフトをダウンロードして行うこともできますし、計算代行業者に頼むこともできます。

 勿論、司法書士事務所や弁護士事務所に頼んだ場合、事務所が計算を行うことになります。

 この引き直し計算の結果、初めて過払い金の額がわかることになります。
 取引の期間や金額だけでは、推測はできても、正確な額はわかりません。
 借り方等によっては、思いのほか過払い金の額が少ないということもあり得るので、引き直し計算の結果が出るまでは、ぬか喜びをしないほうがいいと思います。

 さて、こうご事務所では、計算結果が出た段階で、まずは結果を依頼者の方に報告することにしています。
 額だけではなく、予想される論点等もお話しします。
その上で、方針等を決めていきます。

 さて、過払い金返還請求の方法は、任意交渉(電話で担当者と話す交渉)と訴訟の二通りがあります。

 訴訟を起こしたから任意交渉ができなくなるわけではなく、訴訟を起こしてからも任意交渉は可能です(裁判所も並行して任意の交渉をすることを推奨しているように思えます)。
 勿論、訴訟を起こしたのだから、判決までたたかう、任意の交渉には一切応じないということも可能です。

 また、訴訟を起こしたからと言って、常に判決が出るまで訴訟が続くとは限りません。
 並行して行っている任意交渉で合意することもありますし(通常、訴訟を提起すると業者の提案金額も上がってくる傾向にあるので、訴訟提起前より和解が成立しやすくなる傾向にあります)、裁判官から和解(または和解のための話し合い)を求められることもあります。
 
 そうした場合、別室で裁判官と当事者を含めて話し合ったりすることもあります。
 簡易裁判所の場合、司法委員を交えて、別室で話し合うというのがよくあるパターンです。

 もし訴外で和解がまとまった場合、和解書を交わすことになります。
 過払い金返還請求の場合、通常、我々の側で和解書を作成します(任意整理の場合には、逆に、債権者(業者)の側で和解書を作成することが多いです)。

 訴訟提起後に和解した場合、和解書を交わす場合もありますが、簡易裁判所の事件の場合、業者が和解に代わる決定を希望してくる場合もありあ㎡す。
 和解に代わる決定とは、裁判上の和解であり、いわば、裁判所が和解の内容を決定の形で保証するというようなものです。

 和解に代わる決定の場合、業者側(被告側)が上申書を出します。
 次回期日で原告側代理人が出廷し、和解内容を確認することになります。
 その後、決定書が送られてくることになります。

 和解に代わる決定の場合、次回期日に出廷しなくてはならなくなるので、同じ内容であるならば、和解に代わる決定よりも訴外で和解してしまったほうが手間が省けることになります。

 なお、訴外で和解書を交わす場合、訴訟提起後は、取下げ条項(訴訟を取り下げますという条項)を入れることになるかと思います。

 もし、判決まで行った場合、業者が任意で払えば、それで終わりますが、払ってこない場合、銀行口座の差押え等が日宇町になってくる場合もあります。
 また、日本は三審制をとっているので、控訴等、上級裁判所に結論が持ち越される場合もあります。

 それはともかく、和解や判決により事件が終結すると、過払い金は代理人の口座に期日までに振り込まれることになります。

 その後、依頼者と代理人の契約内容に応じて、費用や報酬が差し引かれ、残ったお金が依頼者の銀行口座に振り込まれて、過払い金返還請求が終了するということになります。


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[ 2015/09/21 18:10 ] 過払い金 | TB(-) | CM(0)

野天湯元 湯快爽快くりひら

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。

 私は車の免許がなく、車の運転はできないのですが、今日は妻の車の定期点検の付き添いで、新百合ヶ丘まで行ってきました。
 5月の調布での開業以前は新百合ヶ丘に住んでいたのですが、引っ越し以来久しぶりの新百合ヶ丘です。

 定期点検には10時に行ったのですが、重大な故障個所があり、部品も取寄せないとないとのことで、19時くらいまでかかり、代車もないという事態になってしまいました。 
 
 次の日に車を取りに行くことも考えましたが、新百合ヶ丘から調布(深大寺)まで帰って、また次の日に新百合ヶ丘まで行くのも面倒に思えたので、19時まで時間をつぶして、本日中に車を取りに行くことにしました。

 そこで、空いた時間に行くことにしたのが、野天湯元 湯快爽快くりひらです。

 新百合ヶ丘から送迎バスも出ておりとても便利です。

 お湯は黒色で、つるつるするとても気持ちのよいものでした。

 お休みどころが若干狭く、本を読んだりするには適していませんが、さほど混んでいないようですし、浴槽もいくつもあり、お風呂を楽しむにはかなりおすすめの温泉でした。

 調布からは遠いので、また行くかはわかりませんが、近くに住んでいたら、再訪確実の温泉でした。
[ 2015/09/20 21:11 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

判決による登記 具体例(1) 披相続人名義のままの土地を買った場合

●判決による登記とは

 登記は登記権利者と登記義務者の双方による共同申請が原則です。
 通常の売買を念頭に置いた場合、売主が登記に応じないという事態はあまり考えられないかもしれません。
 しかし、揉め事が起こって、登記義務者等、相手方が登記手続きに応じないことも考えられます。
 また、売買以外の、例えば時効取得など、そもそも、登記原因が、登記権利者と登記義務者の意思の合致により発生したのではないようなケースも考えられます。

 このように、登記をしようと思っても、登記義務者(場合によっては登記権利者)の協力が得られない場合、相手方を被告として、登記手続せよという判決を得ることによって、単独で登記申請をすることができます。
 これを判決による登記と呼んでいます。


●今回の事例と必要な登記

 さて、相続登記未了の不動産を買ったが、相手方が登記手続に応じない場合はどうしたらよいでしょうか?

 例えば、

AはBから不動産を買ったが、その土地はBの亡き父親C名義だった。
BはAへの所有権移転登記に応じない。

 というような場合です。

 なお、別の問題が発生しないように、披相続人Cの相続人はBのみであるとしておきます。

 まず、この場合、どのような登記が必要か考えてみます。
 物件がどのように変動したか見てみると

①CからBへの相続による所有権移転
②BからAへの売買による所有権移転

 というように、二つの物権変動があります。

 従って、登記も、

①Cが亡くなった日を原因日付とするCからBへの相続による所有権移転登記
②売買が成立し日を原因日付とするBからAへの売買による所有権移転登記

 の二本の登記が必要となります。

 CからAに直接所有権移転登記ができるわけではないので注意が必要です。

 ちなみに、売買契約の当事者がCで、所有権移転登記をしないうちにCが亡くなった場合は、相続登記の必要はなく、CからAへ直接所有権移転登記をすることになります。
 相続の前に売買が成立している、すなわち、相続の前にCからAに所有権が移っているからです。

 さて、もしBが登記手続きに応じてくれるとしたら、Bが単独で相続による所有権移転登記をし、後件でAB共同で売買による所有権移転登記をすることになります。


●登記義務者の協力が得られない場合の判決による登記

 今回は、Bが登記手続きに応じてくれません。
 そういった場合どうしたらいいのでしょうか?

 解決法として有力ななのが、判決による登記です。
 この場合どのような判決をもらえばいいのでしょうか?

 結論から言うと、
「Bは、Aに対し、別紙物件目録記載の土地につき、平成25年1月10日売買を原因とする所有権移転登記手続をせよ」
 というような判決を得て、単独で登記申請をすることになります。

 そうだとすると、当然、相続登記は?という疑問が生じると思います。

 相続登記は、判決による登記の対象とはなりません。
 仮に「相続を原因とする所有権移転登記手続をせよ」という判決を得たとしても、それをもとに、Aが判決に基づいて単独で登記をすることはできません。

 この場合は、代位による登記を行います。
 判決書正本を代位原因証明情報として添付し、売買による所有権移転登記請求権を被保全債権として、代位による相続登記を行います。

 つまり、
「Bは、Aに対し、別紙物件目録記載の土地につき、平成25年1月10日売買を原因とする所有権移転登記手続をせよ」
 というような判決を得ることを前提に、

一件目  年月日相続を原因とするCからBへの所有権移転登記(Bに代位してAが申請する)
二件目  年月日売買を原因とするBからAへの所有権移転登記(判決により、Aが単独で申請する)


 という、二件の登記を申請することになるというのが今回の結論です。


※判決理由中に相続によってBが所有権を取得した旨認定があれば、戸籍等の相続証明書の添付が省略される扱いがありますが、今回はそれについての詳細は触れないことにします(詳しくは平成11年6月22日民三1259民事局第三課長回答等をご参照ください)。
 
[ 2015/09/14 15:26 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

相続登記はいつまでにしなくてはならないか?・・・相続登記に期限はあるか?

 相続登記には、いつまでにしなくてはならないという期限はあるのでしょうか?

 結論から言うと、相続登記に期限はありません。
 相続登記をする義務もありませんし、相続登記をしないからと言って過料や罰金のようなペナルティが課せられることはありません。
 
 実際、何代も前に亡くなった方が所有者として登記簿に載っていることはよくあることです。

 相続登記をしないでそのまま放っておくと実際上様々なデメリットが生じる可能性はありますが(なので、相続登記をしないことは何らかの理由がある場合を除きあまりお勧めはできませんが)、相続登記には、いつまでにしなくてはならないという期限のようなものは、現在の法律上制度上の義務はないということになります。

 今まで相続のことをいろいろ書いてきましたが、ふと自分が書いたものを振り返ってみると、相続登記に期限がないということは、数次相続について書いた文章の中で軽く触れているだけでした。
 というのも、法律でであったり、登記であったりに関わっている人間にとっては当たり前のことであり、わざわざ書く必要はないと思っていたからです。

 しかし、依頼者の方や相談者の方とお話していると、相続登記に期限があるというように誤解されている方が結構いらっしゃるという印象を受けます。

 まず、相続登記を3ヶ月以内にしなくてはならないというふうに勘違いされている方がいらっしゃいます。
 相続において3ヶ月と言えば、熟慮期間というものがあります。

 確かに、相続の放棄をする場合、原則として3か月以内にする必要があります。
 しかし、3か月以内に相続登記をしなくてはいけないという条文はありません。
 あくまで、放棄したいのなら3か月以内にしなさい、そうでないと相続することを単純承認したことになり、それ以降に相続放棄をすることはできませんよということです。

 もうひとつ、相続登記を10ヶ月以内にしなくてはならないというふうに勘違いされている方がいらっしゃいます。 
 10か月というのは相続税の申告、納付期限です。
 しかし、これまでに相続登記をしなくてはならないということはありません。
 勿論、税金の納付までに相続登記をする(もしくは実際に相続する割合が決まっている)ほうが、誰がいくら相続税を払うか明確になるという面はあるかもしれませんが、少なくとも、登記法上、10か月以内に相続登記をしなくてはならないということは一切ありません。

 というように、相続登記にはいつまでにしなくてはならないという期限はありません。
 ただし、いつまでも放っておくと様々なデメリットが生じうるので、早めに相続登記をすることをお勧めします。


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[ 2015/09/13 14:39 ] 相続 | TB(-) | CM(0)

調停人養成講座(調停ロールプレイ)

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。
 昨日は、四谷の司法書士会館で開かれた、研修(調停人養成講座)に参加してきました。

 この研修は、東京司法書士会調停センターすてっきに手続実施者として名簿登載するための研修となっています。
 私の場合、名簿登載には24単位必要であり、3月まで何回かに分けて研修に参加し、必要単位を取得する予定になっています。

 今回は、調停ロールプレイの研修でした。
 与えられた事案をもとに、調停人、申込人、相手方に分かれてロールプレイを行います。

 詳細は省略しますが、ロールプレイ自体、あまり経験することがないですし、色々な意味で意義深い研修となりました。

[ 2015/09/12 16:26 ] 司法書士の仕事 | TB(-) | CM(0)

オクトーバーフェスト

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。
 登記のこと、過払いのこと、後見のことと書きたいことはたまっているのですが、仕事に関する記事を書くためには、1時間くらいはかかるので、ブログのネタはついつい、趣味のこと等になってしまいます。

 私はお酒が大好きで、なかでもビールが大好きです。
 と言っても、お酒に強いわけではなく、むしろ、最近はすぐに頭が痛くなったりしてしまいます。
 酔って騒ぎたいとかそういうことはなく、純粋にお酒の味を楽しみたいという感覚で楽しんでいます。

 ビールと言えば、今週末、日比谷でドイツビールの祭典オクトーバーフェストがあるようです。
 去年は、たまたま日比谷公園を通りかかった時にオクトーバーフェストが開催されていて、ビールを飲みましたが、今年は行けるかどうか微妙です。

 以前は、ビールと言えばベルギービールだったのですが、最近はドイツビールが私の中での最高峰になっています。
 中でも、シュパーテンオプティメーターが今の一番のお気に入りです。
 ドッペルボック(ダブルボック)の濃いビールで、とにかく濃厚でうまいの一言です。

 と言うと、さもいつも飲んでいるようですが、実は、もう一年以上、シュパーテンオプティメーターとご無沙汰しています。
 もうしばらくしたら、オプティメーターを飲みに行こうと思っているのですが、こちらも実現するかはまだ何とも言えない状態です...。
[ 2015/09/09 18:58 ] お酒 | TB(-) | CM(0)

山中湖キャンプ

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。
 関東地方は今日は一日雨、時々かなり強く降りましたが、今のところ思ったほど激しくは降っていないようです。

 さて、最近すっかりブログを書くのをさぼってしまいました。
 判決による登記の記事も途中になってしまいましたし、過払い金請求に関する記事も、途中まで下書きして放置しているものもあります。

 最近、仕事で新しいことをしたり、委員会や研修に参加するなどしたりして、時間がないわkではないのですが、集中してブログを書けないので、ついつい放置状態になってしまっています。
 
 ただ、ネタや書きたいことはかなりたまっているので、もう少し落ち着いてきたら集中的に記事をアップしていけたらと思っています。

 こうご事務所はお盆休み話で、カレンダー通り営業いたしました。
 その代わりと言ってはなんですが、9月7日の月曜日に休みを取って、6日、7日の二日間、山中湖のオートキャンプ場に行ってきました。

 と言っても、滞在期間中、ほとんどすべて雨、ほとんどをテントの中で寝て過ごしました。

 せっかくの休みなのに残念ではありましたが、のんびり過ごせたので、まあいいかなと思っています。

 今回利用したオートキャンプ場はペットも連れていけるので、犬同伴で出かけました。
 犬と外泊するのは初めてだったので、少し不安もありましたが、暴れたりもせず、テントの隅でおとなしく寝ていましたし、早朝雨が止んだ時に少し長めの散歩にも行けたので、まあよかったかなと思います。

 山中湖に行ったのに、富士山も見えませんでしたし、談合坂サービスエリア以外どこにも寄らずに帰ってきてしまったので、調布に月曜日の13時位に着いてしまうという感じでしたが、雨の中何かをするよりも、家でのんびりできてよかったかなと思っています。

 次にいつ行けるかはわかりませんが、また機会があったらキャンプに行ってみようと思っています。
 
[ 2015/09/09 18:33 ] ペット | TB(-) | CM(0)

常陸太田の巨峰

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。
 つい先日まで暑い日が続いていましたが、先月末から曇りや雨の日が続き、気温も下がって、急に秋の気配が漂ってきています。

 私の実家は茨城県水戸市にあるのですが、先日、実家からぶどう(巨峰)が送られてきました。
 常陸太田参の巨峰で、常陸太田は勿論、茨城県北部の名産品で、道路の横でぶどうが売られていたりもします。

 また、ぶどう狩りや梨狩り、リンゴ狩りなどは、子どもの頃の思い出でもあります。

 今回のぶどうも、甘くてとても美味しかったです。

 今回はぶどうをもらいましたが、今年に入ってから、なぜか頂き物が増えています。
 このブログでも何回か書いているように、三鷹在住の弁護士の先生から野菜をいただいたりしましたし、妻の実家からも野菜が送られてきたりします。
 また、もう少しすると、先輩司法書士のところからお米をいただけることになっています。

 いただくばかりで、何もお返しをしていないので、何かお返しはないかと考えている今日この頃です。
[ 2015/09/04 18:33 ] 茨城 | TB(-) | CM(0)

判決による登記(4) 判決による登記と執行文(承継執行文除く)

 判決による登記については、
判決による登記(1) 判決による登記とは?
判決による登記(2) どのような判決をもらう必要があるか?
判決による登記(3) 判決と同一の効力を有するもの
 と三回に渡って書いてきました。

 今回はその四回目として、判決による登記と執行文(執行文は必要か?)について書いてみたいと思います。

 今回のお話の前提として執行文とは何かが分からないと話が続かないので、執行文とは何かを簡単に説明すると、強制執行のために必要な文ということになります。
 つまり、強制執行、すなわち判決を得て単独で登記をするには、判決文の他に執行文という別の文(別の書類あるいは別の手続)が必要なのかということです。

 結論から言うと、原則として執行文は不要です。

 判決による登記は、判決によって登記義務者(場合によっては登記権利者)の意思表示を擬制することで、共同申請の例外として単独申請を認めるところに意義があります。
 登記とは本来権利者と義務者の双方の意思によって共同で行うものですが、片方が登記手続に応じないときに、登記手続を命じる判決をもらうことで片方の意思を擬制し、双方の意思で登記をしたのと同様の形式が整えられるという仕組みになっているのです。

 つまり、判決による登記における判決とは、登記申請の意思表示をすべきことを命じる判決なのですが、意思表示を命じる判決については、民事執行法に次のような定めがあります。

民事執行法第174条1項本文 意思表示をすべきことを債務者に命ずる判決その他の裁判が確定し、又は和解、認諾、調停若しくは労働審判に係る債務名義が成立したときは、債務者は、その確定又は成立の時に意思表示をしたものとみなす。

 このように、裁判が確定した時点で、意思表示をしたものとみなされ、登記申請の意思表示以上何かを強制的に執行するという必要はないので、確定判決の正本さえあれば、執行文はいらないということになるのです。

 しかし、例外的に執行文が必要な場合が三つあります。
 この例外についても、民事執行法174条に書かれています。

民事執行法第174条1項但書  ただし、債務者の意思表示が、債権者の証明すべき事実の到来に係るときは第27条第1項の規定により執行文が付与された時に、反対給付との引換え又は債務の履行その他の債務者の証明すべき事実のないことに係るときは次項又は第3項の規定により執行文が付与された時に意思表示をしたものとみなす。
2.債務者の意思表示が反対給付との引換えに係る場合においては、執行文は、債権者が反対給付又はその提供のあつたことを証する文書を提出したときに限り、付与することができる。
3.債務者の意思表示が債務者の証明すべき事実のないことに係る場合において、執行文の付与の申立てがあつたときは、裁判所書記官は、債務者に対し一定の期間を定めてその事実を証明する文書を提出すべき旨を催告し、債務者がその期間内にその文書を提出しないときに限り、執行文を付与することができる。

例外①債務者の意思表示が、債権者の証明すべき事実の到来に係るとき
 例えば、農地法の許可が条件になっているような場合です。
 農地法の許可と判決による登記については、また別の機会に詳しく書きたいと思います。

例外②債務者の意思表示が反対給付との引換えに係る場合
 例えば、反対給付が条件となっている場合です。
 「Aが100万円支払うのと引き換えに、Bは所有権移転登記手続をせよ」というような場合、Aは反対給付又はその提供のあつたことを証する文書(領収書等)を提出して、執行文を得ないと、判決による登記をすることができないことになります。

例外③債務者の意思表示が債務者の証明すべき事実のないことに係る場合
 例えば、債務の返済をしないときは代物弁済をするというような場合です。
「BがAに対し1000万円を払わないときは、BはAに対し、代物弁済による所有権移転登記手続をせよ」というような場合、Aに支払いがないことを立証させるのではなく、Bに支払いのあったことを立証させ、債務者=Bの証明すべき事実(1000万円の支払い)のない場合(Bが1000万円を市はラットことを立証できない場合)に、執行文の付与を条件に、判決による登記を認めるということになります。

 この他に当事者が変わった時の承継執行文というものもありますが、今回は省略します。
[ 2015/09/04 15:26 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

加除式出版物の差替え

 今日は午前中で仕事が一段落したので、午後は加除式出版物の差替えをしたりしていました。

  加除式出版物とは、バインダー式の書籍で、不定期に差替え版が送られてくるので、差替え分を加え、いらなくなったページを除くことで、常に最新版を手元に置いておけるという仕組みの書籍のことです。
 加え、除くので、加除式というわけです。

 実は、午前中の仕事で使った書籍の差替えを午後に行ってしまい、作業手順の段取りとしてはいまいちになってしまいました。
 ただ、その仕事は、どうしても午前中に片づけたかったので、午前中に仕事をし、午後に差替えを行ったのは、やむを得ないことでした。

 まあ、今回の仕事で使ったページの差替えはなかったので、まあ、よかったですが、差替え作業は、できるだけ早くやっておいたほうがいいと実感しました。

 ちなみに、今回差し替えたのは、
新日本法規の「事例式 相続実務の手続と書式」です。
[ 2015/09/01 17:28 ] 司法書士の仕事 | TB(-) | CM(1)
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事務所概要
こうご司法書士事務所
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