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調布市西つつじヶ丘(東京都多摩地域)の「こうご司法書士事務所」のブログです。調布市、三鷹市、武蔵野市、府中市、狛江市等の多摩地区を中心に、相続、相続登記、不動産登記、商業登記、成年後見、過払い金返還請求等の業務を行っています。

判決による登記(3) 判決と同一の効力を有するもの

 判決による登記については、
判決による登記(1) 判決による登記とは?
判決による登記(2) どのような判決をもらう必要があるか?
 と二回に渡って書いてきました。

 今回はその三回目として、判決と同一の効力を有するものについて書いてみたいと思います。

 判決による登記とは、共同申請が原則の登記において、相手方に対して登記手続を命じる給付判決を得ることによって、単独申請で登記ができるようになるというものです。
 そして、判決だけでなく、判決と同視できるものに基づいて、単独で登記申請をすることができます。

①和解調書
②調停調書
③認諾調書
④家庭裁判所の審判
⑤家庭裁判所の調停調書・調停諦に代わる審判
⑥仲裁判断(執行決定を受けたもの)

 逆に、判決と同一の効力を有さないもの(確定判決に準ずることができないもの)としては、公正証書があります。
 公正証書は、金銭の給付等を命じる場合には執行力がありますが、登記申請の意思表示の執行力はないからです。

 従って、仮に登記申請手続きを命じる公正証書があったとしても、改めて、訴訟を提起して確定判決を得る等する必要が出てきます。
[ 2015/08/18 04:59 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

判決による登記(2) どのような判決をもらう必要があるか?

 判決による登記がどのようなものであるかは、判決による登記(1) 判決による登記とは?をご覧ください。

 さて、判決による登記をするためには、当然判決をもらう必要がありますが、どのような判決を求める必要があるでしょうか?
 言い換えると、訴状の請求の趣旨にはどのように書けばいいのでしょうか?

 判決による登記をするための判決は、

①給付判決であること
②登記手続を命じるものであること
③確定していること
 

 の三つの要件が必要になります。

 まず、給付判決であることですが、ようは、形成判決や確認判決ではだめだということです。

 例えば、
別紙物件目録記載の土地はAの所有であることを確認する
 というような判決ではだめだということです。

 続いての要件としては、登記手続そのものを命じている必要があります。

 ダメな例としては、
被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の土地を売り渡せ
 のようなものがあります。
 これは、売り渡すことを命じているのであって、登記手続を命じているわけではないからです。

 ではどうするかというと、例えば、
被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の土地について、平成25年1月1日売買を原因とする所有権移転登記手続をせよ
 というようにすることになります。
 登記手続をせよとうように、登記手続そのものを命じている必要があるのです。

 そして最後に、確定判決であることも要件になります。

 判決主文に相当するのは、訴状では請求の趣旨ということになりますが、判決による登記の前提となる訴訟においては、例えば次のような請求の趣旨の訴状を提出することになります。

請求の趣旨
1、 被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の土地につき平成20年1月1日売買を原因とする所有権移転登記手続をせよ
2、 訴訟費用は、被告の負担とする
との判決を求める。

 例えば、このような請求の趣旨になります。
[ 2015/08/15 17:22 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

判決による登記(1) 判決による登記とは?

 先日、仕事で、判決による登記について調べる機会がありました。
 これを機会に、判決による登記について整理しておこうと思い立ちました。

 まずは、そもそも、判決による登記とは何かという所からスタートしたいと思います。

 その前に、前提として、登記申請の構造について触れておきたいと思います。

 登記申請は、登記権利者と登記義務者による共同申請を前提としています。
 簡単に言うと、登記の当事者双方、登記によって得する人と登記によって損する人双方が共同で申請することで、登記の真正を担保するという意味合いがあります。

 共同申請の原則は不動産登記法60条に定められています。
(共同申請)
第60条 権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。 

 そうは言っても、何らかの理由で相手方が登記手続きに協力してくれないということも考えられます。
 相手が協力してくれないような場合でも共同申請しなくてはならないとすると、そのような場合に登記をすることが難しくなってしまいます。

 そのような場合に、判決による登記の出番がやってくるというわけです。

 このような場合、まずは登記手続きに協力するよう話し合いで解決を図ることになりますが、それでも協力が得られない場合、登記申請をしなさいという判決をもらうべく訴訟を提起するすることになります。
 もし、登記手続を命じる確定判決を得ることができれば、登記原因証明情報として確定証明書付判決書正本を添付することで、単独で登記申請をすることができるからです。

 このように、登記手続を命じる判決を得ることで、単独で登記申請をすることができるようになることを、判決による登記と呼んでいます。

 もう一度、不動産登記法60条に戻ってみます。
 不動産登記法60条には、法令に別段の定めがある場合を除き共同申請で登記しなくてはならないと書かれています。
 つまり、法令に別段の定めがあるときには、共同申請に拠らなくても登記ができることになります。

 そして、不動産登記法63条には次のように定められています。
(判決による登記等)
第63条1項 .第60条、第65条又は第89条第1項(同条第2項(第95条第2項において準用する場合を含む。)及び第95条第2項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、これらの規定により申請を共同してしなければならない者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記は、当該申請を共同してしなければならない者の他方が単独で申請することができる。
2.項 相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる。

 判決による登記とは、このように、登記申請の相手方が登記手続に協力してくれない場合に、登記手続を命じる確定判決を得ることで、単独で行う登記のことです。

 次回から、より具体的に判決による登記についてまとめていきたいと思います。
[ 2015/08/15 09:45 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

登記情報提供サービスで地番検索サービスが始まる

 東京都調布市のこうご司法書士事務所です。

 登記情報提供サービスで地番検索が始まったのをご存知でしょうか?
 地番検索サービスは、登記情報提供サービスを利用する際に、住宅地図を用いて住居番号(住居表示)からおおよその地番を検索することができるサービスになります。

 東京23区を対象に平成27年4月30日から始まったのですが、平成27年7月1日からは、全国の433市区町にサービス提供エリアが拡大されています。

 操作は非常に簡単で、請求時効入力画面に地番検索サービスというボタンが追加されたので、そのボタンを押して、あとは画面の案内に従っていくというものです。
 また、地番検索サービスを利用することにより、別途利用料金が発生することもありません。

 司法書士事務所では、売買の決済の依頼を受けた時や担保権抹消登記の依頼を受けた時等に、まずは登記情報提供サービスで、登記情報を取得し、物件の確認を行います。
 また、決済のある日の朝に登記情報を確認したりもします。

 登記情報提供サービスがどんどん便利になっていくことは、非常にありがたいと思います。
[ 2015/07/27 16:05 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)

所有権移転登記と登記の目的あれこれ

 売買などで所有権が移転するときの登記について、登記の目的は所有権移転となります。
 これは、単独所有の不動産をそのまま買主に移転する場合になります。

 所有権が移転するといっても、共有の持分を移転する場合や、持分の一部を移転する場合など、色々な場合が考えられると思います。
 そういった場合、場合場合に応じて、登記の目的の表現方法が変わってきます。
 例えば、
所有権一部移転
A持分全部移転
A持分一部移転
共有者全員持分全部移転
 などです。

 元が単独所有の場合は所有権という言葉、共有の場合は持分という言葉を使います。
 そのうえで、ある特定の人の持分だけが移転するならその人の持分と表現することになり、全員の持分が移転するなら共有者全員持分と表現することになります。

 また、全部移転するなら全部移転、一部しか移転しないのなら一部移転と表現します。

 そのうえで、申請人の欄に
権利者 持分2分の1 B
 というように、権利者の名前の前に新たに取得する持ち分を記載します。

 これ以上書くとかえってややこしくなってしまうと思うので、これ以上書くのは控えますが、権利者と義務者の特定と、失う対象と得る対象の特定が申請書から確認できるように表現する必要があるということになります。

 一応簡単に書いておくと、当然、上の例だけでは、権利者と義務者の特定と、失う対象と得る対象の特定ができない場合があります。
 例えば、
A持分4分の1、B持分4分の1移転
所有権一部(順位4番で登記した持分)移転
A持分一部(順位4番から移転した持分)移転
 などが考えられます。
 
[ 2015/07/07 18:51 ] 不動産登記 | TB(-) | CM(0)
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